マテーラは来年(2019年)ヨーロッパ文化首都になります。イベントなども多く、町はとても賑わっています。
マテーラは、残念ながら日本から気軽に行ける場所ではないので(イタリアまでも遠いですし、その上マテーラはイタリアでは陸の孤島と呼ばれています)、行けたとしてもチャンスは一生に一度かもしれません。せっかく行かれるなら、悔いなくマテーラを満喫していただきたいものです。
マテーラの見どころと言えば、何と言っても洞窟住居(サッシ)です。そのサッシに泊まってみたいと思われる方も多いのではないでしょうか。
現在、マテーラのサッシには、いろいろなタイプの宿がたくさんあります。高級ホテルから、こじんまりとしたB&B、ユースホステルもあります。ヨーロッパ文化首都に決まってからは、またどんどん増えて行きました。
マテーラのサッシ
サッシは3つの地区に分かれています。
ヴィットリオヴェネト広場には、大聖堂が正面に見える展望台のようなところがあるのですが、そこに立つと眼下に広がるのがサッソ・バリサーノ。
大聖堂のある、最も標高の高いところがチヴィタ。
そしてその向こうがサッソ・カヴェオーゾです。
サッソ・カヴェオーゾ
サッソ・カヴェオーゾはサッシの端で、その先にはグラヴィーナ渓谷や、ムルジャマテラーナ公園のダイナミックな風景が広がっています。
<…>地中に掘られた単純明快な洞窟の修道院や住居の姿を見るには、サッソ・カヴェオーゾの南のゾーンを訪ねるとよい。<…>渓谷に東向きに大きく開かれた、見晴らしのよい快適な斜面が続く。その斜面をうまく使い、セットバックしながら洞窟住居群が何層にもわたって、重なるようにつくられている。住居の前の道は、下の層の住居の屋上を通ることになる。
出典:南イタリアへ!
サッソ・カヴェオーゾは、サッソ・バリサーノより後に再開発された地区で、宿も新しい所が多いです。
ここは、グラヴィーナ渓谷に面しているので、たくさんの家が立ち並んでいるにも関わらず、大自然の中にいるように感じる、少し不思議な所です。
Via Bruno Buozzi に飲食店や土産物屋などがあります。
サッソ・バリサーノ
サッソ・バリサーノは、すり鉢状の斜面を洞窟住居群がびっしりと埋め尽くしています。
この地区にある古いホテルには部屋の窓からサッソ・バリサーノの景色がよく見えるところもあるようです。
また、老舗のおいしいレストランやピッツェリア、カフェ、土産物屋、洞窟住居博物館などもあります。
両側に2つのサッシを見下ろすような形で位置するチヴィタは、最初に町ができたところです。
大聖堂の周りには高級ホテルがいくつかあります。以前このブログでご紹介したユースホステルも近くにあります。
家の形
洞窟住居の開口部は、だいたい入口とその上の窓だけです。
新しく窓を作ったり(穴を開けたり)してはいけないので、昔の形のまま現在は住居として使われていたり、宿になったりお店になったりしています。
↓ 天井が高いので、ロフトを作って、そこをベッドルームにしているところもよく見かけます(一番上の写真も)。
宿はそれぞれが色々趣向を凝らしていて、ホテル探しのサイトで写真を見ているだけでも楽しいです。
中には、昔のサッシの暮らしを味わえるようなしつらえの宿もあって、少しワイルドだったり、不便だったり、家具なども古くて粗末に見えたりしますが、私はそういう宿の方が却っておもしろいなと思います。
↓ このホテルは大聖堂から北の方へ少し下って、町外れの、↑ 何もなくて寂しく感じるような場所にあります。
トイレは個室ではなかったとか、バスルームもなかったというような昔の暮らしを再現している部屋もあり興味深いです。
↓ こちらはサッソ・カヴェオーゾの見晴らしの良いところにあるB&Bです。調度品はアンティークにこだわっています。
以上、マテーラに行かれる方の宿選びの、ほんの少しでも参考になればうれしいです。
なお、サッシ内は車が入ることができる場所が限られていますのでご注意ください。
Via Bruno Buozzi 〜 Via Madonna delle Virtù というグラヴィーナ渓谷に沿った通りは車が通れます。この通りに面したホテルもあります。