オリーブの実の収穫

オリーブの実が成熟してきたら、さぁ収穫！美味しいオリーブオイルが出来るまで、あと少し。オリーブの実を大切に収穫する様子や収穫方法などご紹介します。

オリーブの収穫時期と収穫方法

オリーブの収穫は実の成熟度に応じて、毎年10月頃から1，2月頃まで行われます。

昔は手摘み（※1）や、棒で枝を叩いて実を落とすという方法（※2）で収穫をしていましたが、今は機械で行うことがほとんどです。
重機で幹を挟んで木を揺らし、地面に敷いた網の上に実を落として、そのあとに枝に残る実を電動の熊手で落とすという方法が多いようです。
ただ、マイアーティカオリーブのように柔軟性がある種類はよいですが、そうでないと木を傷めてしまいます。その場合は、電動の熊手を使って収穫します。

（※1）果実の熟し具合を確かめながら収穫できる利点がありますが、時間がかかるため、体に下げたカゴなどに実が入っている時間が長くなり、光や酸素などにさらされるリスクがあります。

（※2）現在も竹竿などで枝を叩くというのも行われているようです。この方法では木を傷つけてしまうと言われていますが熟練者は傷つけないようにうまく収穫できるそうです。

そのほかに、主に大規模なオリーブ農家では、木の回りに網を敷いたままにしておいて、オリーブの実が熟し自然に落ちるのを待つという方法もあります。
しかし、この方法では、オリーブの実が熟し過ぎてしまうということと、何日もそのまま網の上に放置されてしまうという問題があります。
オリーブの実は枝から離れるとすぐに酸化がはじまるので（オイルにするとあまり酸化は進まなくなります）、収穫したオリーブをそのまま放置するのはあまりよくないことなのです。

オリーブの実を収穫する流れ

オリーブの実を収穫する流れを順を追ってご紹介します。

	1．網を敷くまずはオリーブの木の根元からきっちりと網を敷きます。この作業は意外と時間がかかる仕事です。
	2．重機で木を揺らし実を落す。重機で幹をつかんで木を揺らし、網の上に実を落として収穫するのが最も効率が良いやり方です。　※オリーブ木の種類によって向き不向きがあります。。
	3．オリーブの実を手作業で落とす。重機で落ちなかったオリーブは、電動式の熊手を使って落とします。あまり時間はかかりません。　※写真は電動熊手で作業中で背中にモーターを背負っています。　※重機を使わず、電動式の熊手だけでの収穫は、もう少し時間がかかります。
	4．オリーブの実を集めカゴに入れる。網の上に落としたオリーブの実を丁寧に集めてカゴに入れます。
	5．急いで搾油所まで運ぶ。カゴに集められたオリーブは、こんな風にして搾油所まで運びます。オリーブの実は収穫した時点から酸化がはじまるので美味しいオリーブオイルは、収穫してすぐに搾油されます。