先日久しぶりにイタリア バジリカータ州の有機農業協同組合の代表にお会いしました。
工場見学
ちょうど小麦の収穫の時期だったので、パラッツォ・サン・ジェルヴァージオにある製粉工場まで行き、工場内を少し見学させてもらいました。
マテーラからパラッツォ・サン・ジェルヴァージオまでは、約70km。1時間ほどのドライブです。プーリア州との州境を走ります。
立派な国道を走る快適なドライブですが、現在はそこへ新しい道路を作っているのか、今ある道路を整備しているのか、しているそうです。パラッツォ・サン・ジェルヴァージオからまだ50kmほど先にあるメルフィとマテーラをもっと近くするためだそうです。メルフィにはフィアットの大きな工場があります。
マテーラからパラッツォ・サン・ジェルヴァージオまでの道中の景色は、右も左もほぼほぼ麦畑。きれいですが、まぁまぁ単調な風景なので、運転手は眠たくなります。
パラッツォ・サン・ジェルヴァージオの町は見れず、工場へ直行しました。
が、あまり時間がなかったのと、工場内がすごくやかましくて話しが聞き取れなかったのと、小麦粉が時々舞ったりするのでアレルギー性鼻炎の症状が出たら面倒臭いなと思ったのとで、工場の見学は本当に少しだけでした^^;;
そこで何十年もお仕事をされているという、粋な初老の男性は、アレルギーにもならないし、騒音も気にならないと笑っておっしゃってましたが。
工場内の写真です(機械の騒音がすごくて説明はさっぱり聞こえませんでしたので、何が何だかわかりません…orz)。
工場の外には殻のついたままの小麦や(一番上の写真)、殻が取り除かれた小麦が山に積まれていました。
時々工場内から飛んできたらしい小麦粉も風に乗って舞っていました。
ファッロ
事務所に移動して、協同組合で今栽培している小麦についてお話を伺いました。
確か2009年くらいにお話しを伺った時は、セナトーレ・カッペッリというデュラム小麦(昔のブログ記事)に夢中という感じでしたが、今回はファッロの話題一色でした。
ちなみに、セナトーレ・カッペッリは1960年代まで栽培されていたデュラム小麦です。
ファッロは新石器時代から食物として人間によって栽培され、利用されてきた最も古いコムギで、3つの種類があります。
バジリカータ有機農業組合で栽培を始めたのは、そのうちの2種類で、
- ファッロ メディオ/ファッロ ディコッコまたは単にファッロと呼ばれる。デュラムコムギの祖先(下の写真の左)
- ファッロ グランデ/ファッロ スペルタまたは単にスペルタと呼ばれる。パン/普通コムギの祖先(下の写真の右)
この写真に写っているのは、2つ共バジリカータ州に昔からあった種類のもので、どっちだったか忘れてしまったのですが、ひとつはある農家の老婦人がずっと家で保存されていたものだそうです。
栽培が増えるのはまだこれからのようですが、左のファッロ メディオ/ディコッコでスパゲッティの試作を、右のファッロ グランデ/スペルタでタラッリの試作をしているそうです。
ちなみにファッロ スペルタが、日本で売っているスペルト小麦と同じだと思います。
スペルト小麦
私は、今年はなぜか花粉症の季節からずーっとアレルギー性鼻炎やアレルギー性の咳が治らず、ここ1週間くらいで、ようやく症状が落ち着いてきました。
元々私はアレルギー体質で、同じくアレルギー体質の身内が今年の春頃にかかりつけのお医者さんに小麦粉をやめてみたらと勧められたり、たまたま読んだたなかれいこさんの「腸がよろこぶ料理」という本にも小麦をやめると体調が良くなるということが書かれていて、モノは試しと、私も7月頃から徐々に小麦製品を食べないようにしてみました。
小麦粉なしでもあまり不便なくしばらく過ごしていましたが、その本をもっとしっかり読むと、古代小麦は食べていいと書かれてまして、それってこないだマテーラで聞いたファッロのことではないか???と気がつき色々調べてみて、最後に製菓材料屋さんでスペルト小麦粉にたどり着きました。
今は、家では小麦粉の代わりにスペルト小麦粉を使っています。
たまにお菓子も焼いてます。
普通の小麦粉とは少し違いますが、香りが良くておいしいです。スポンジケーキやパウンドケーキ、クッキーなども焼いて試食してもらいましたが、普通の小麦粉との違いがわからないと言われました。
肝心のアレルギーに効果があるのかどうかは、まだわかりませんが…^^;
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