7月の最初の土曜日、ラチェルトーザさんの畑の見回りに同行させてもらい、久しぶりにフェッランディーナにあるマイアーティカのオリーブ畑を見に行って来ました。お天気が良くて静かで、暑かったですがとても気持ちのいい日でした。
フェッランディーナのオリーブ園は、ほとんどがマイアーティカ種のオリーブです。↓
マイアーティカ種は、生育できる環境が限られたオリーブで、粘土質の土壌でしか育ちません。
以前、ラチェルトーザさんは、マテーラのオリーブ畑でマイアーティカを栽培したことがありますが、育たなかったそうです。
上の写真のように、マイアーティカはどっしりとした大きな木なのですが、葉の裏側が銀色で、夏の強い日差しの下でも、涼しげに見えます。
写真では葉の茂みが密集しているように見えますが、実際はわりと隙間が空いていて、風が葉っぱの間を通って枝を揺らして、それが余計に涼しそうに見えました。
去年、イタリアではオリーブが大変な不作で、マイアーティカはデリケートなオリーブなのでダメージを受けやすく、収穫してオイルにできたのはフェッランディーナではラチェルトーザさんの畑のオリーブだけだったそうです。
今年もそんなに豊作ではないようで、実のなっている木となっていない木があるとのことです。
オリーブ畑を、ラチェルトーザさんと話をしながら、写真を撮りながら散歩をしました。日傘もささず、帽子もかぶらず、午前中でしたが、とても強い日差しと高い気温で、熱中症になって倒れるのではないかと心配でしたが、意外と平気で、湿気がないというのは楽なもんだなと思いました。
散歩のあと、休憩をしに納屋に入ると、大きなタンクにタイヤをくっつけたようなものが置かれているのが目に入りました。
オリーブの木の間を歩きながら肥料について尋ねた時、土に与えるだけでなく、葉にも霧状にして吹き付けて与えるということを聞きました。
それをするのにこの機械を使うそうです。
オリーブ畑を見たあと、フェッランディーナの町(一番上の写真)にある、搾油所にもおじゃましました。
今は搾油の時期ではないので、機械はきれいに片付けられていました。
フェッランディーナの住宅はマテーラのサッシのような洞窟住居ではありませんが、家の一部が斜面に穴を掘って作られているところもあり、ラチェルトーザさんの搾油所も奥の部分が洞窟です。
オリーブオイルの貯蔵庫として使われている部屋も洞窟部分で、常に気温が大体18℃に保たれています。天然の貯蔵庫ですね。
こちらは ↓ イタリアのテーブルオリーブのコンクール(MONNA OLIVA)で、ラチェルトーザのマイアーティカオリーブで作った干しオリーブ(オリーブ アル フォルノ)が、2016年に1位を獲得した時の盾です。
これがラチェルトーザのオリーブ アル フォルノです。去年はオリーブの不作で、残念ながら生産できなかったそうです。